学部長メッセージ

明海大学歯学部へようこそ―――国際未来社会に向けて

 明海大学は、1970年に城西歯科大学として埼玉県坂戸市に開学し、1988年には千葉県浦安市に外国語学部・経済学部を設置、総合大学として名称変更がなされました。そして現在では、坂戸キャンパスに6年制の歯学部、浦安キャンパスに4年制の5学部(外国語学部、経済学部、不動産学部、ホスピタリティ・ツーリズム学部、および保健医療学部)を有するに至っています。
 また、2020年は明海大学が創立50周年を迎える記念すべき年であり、創立以来半世紀を生き抜いてきた本学が、今後どのように活動し、さらに発展してゆくかは、教職員、学生を含めた私たちすべてに課せられた重要な使命であるといえます。

 歯学部の教育においては、本学の建学の精神である、「社会性・創造性・合理性を身につけ、広く国際未来社会で活躍し得る有為な人材の育成」を具現化すべく、「感性」と「国際性」をスローガンとした6年間一貫教育プログラムにより、臨床に強く、広く国際未来社会で活躍し得る有為な歯科医師の育成を目指しています。
 また、日本では2007年に超高齢社会に突入しており、2025年には高齢化率が約30%になると予測され、3人に1人は65歳以上となります。今後さらに少子高齢化が進むと疾病構造も大きく変化することが予測されることから、歯科医学や歯科医療に対する取組みも大きな変革が求められています。したがって、歯学教育に関しても多様なニーズに対応できる歯科医師の育成をより一層推進いたします。さらに国際性を培うため、これまでにアメリカ、メキシコ、中国、ヨーロッパの歯学部学生と相互交流を続けており、激変する国際社会において自らを活かす力の養成を図っております。

 研究においては、大学院歯学研究科とともに基礎系・臨床系分野が一体となった研究体制が敷かれ、分子生物学的研究から疫学研究まで幅広い領域にわたり研究が行われております。また本研究科では、高度で優れた臨床の知識と技術を兼ね備えたスーパードクターを目指す「高度口腔臨床科学コース」と、教育者、研究者や優れた研究能力を有する歯科医師等を目指す「口腔生命科学コース」の2つのコースを開設し、コースに即した科目を履修することでスペシャリティを磨き、かつジェネラルな視点を修得できるカリキュラムを組んでいます。

 臨床においては、埼玉県唯一の歯学部付属病院として、高度な先進医療を提供しつつ、地域歯科医療に貢献するだけでなく、診療参加型臨床実習を主体とした臨床教育の場として、さらに臨床研修歯科医の卒直後教育機関としても役割を果たしております。そして、歯科医師として社会に旅立った後も、歯科医学の著しい進歩や社会の変動に対応し、生涯にわたり歯科医療を通じて広く社会への貢献を果たすための「生涯研修プログラム」を開設しております。
 また、付属病院の他には、2年制の歯科医師臨床研修施設であるPDI (Post-Doctoral Institute)歯科診療所を埼玉県入間市、東京都渋谷区、千葉県浦安市の3か所に開設しており、歯科医師臨床研修施設としての役割を果たしつつ地域の医療に貢献しております。

 明海大学歯学部はどのような社会情勢のなかにあっても、広く国際未来社会に役立つ歯科医師の養成機関として、また、歯科医学研究や社会貢献に真摯に向き合い、取り組んでまいります。

歯学部長 申 基喆