都立高校における日本語指導支援開始

都立高校における日本語指導支援が開始されました!!

COVID-19の感染拡大を受けて都立高校では臨時休業が行われていましたが、都立飛鳥高校定時制課程では625日から、都立南葛飾高校では626日から本学の院生及び日本語学科の学生による日本語を母語としない都立高校生に対する日本語指導支援が始まりました。

都立飛鳥高校全日制課程の初回の日本語指導支援となる629日には、外国籍の飛鳥高校生9人(国籍は中国、スリランカなど)に対して、本学日本語学科の木山三佳教授の下、本学大学院生の升谷理紅さん、日本語学科4年の齋藤菜々花さんが講師となり、最初はレベル分けテスト、ディクトグロス(聞き取り)、ジグソーリーディング(文脈整序)やクローズ法テスト(穴埋め)問題などを繰り広げました。

6月30日の都立南葛飾高校全日制課程では、日本語学科4年生の藤谷響さんと沈伽迪さんの2人が担当し、生徒6人ずつ(国籍は中国、フィリピン、ネパールなど)の2教室に分け、自分の国の料理の作り方を教えるロールプレイなど実践的な指導が行われていました。

7月1日の都立飛鳥高校定時制課程では、大学院生の林苗さん、4年生の斎藤菜々花さん、風間みなみさんの3人が担当し、生徒16人(国籍は中国、ネパール、バングラディッシュなど)に対しレベル分けテストを行った後、3グループに分け、家族を表す名詞、好きな食べ物、自己紹介をするときの丁寧な言い方などを指導しました。高校生たちは、それぞれの指導に手ごたえを感じていました。

 

日本語学科4年 齋藤菜々花

この日本語指導支援は、とてもやりがいがあります。生徒が文法や用法を覚えてくれて、それを使えるようになることで私は嬉しさで一杯になります。作成した教材の良い点や改善点を見つけることもできます。先日、ある高校の生徒にテストより先生の授業が良いと言ってもらえた時は、これからもっと内容の濃い授業をやろう!頑張ろう!とより一層やる気がでました。今後も生徒にも自分にもプラスになる支援を続けていこうと思います。
             

日本語学科4年 藤谷響

外国にルーツをもつ高校生が日本の公立学校に入ることができても、日本語がわからないことから授業を理解できず、学校になじめず孤立して不登校になり、中退してしまうケースがあるという記事を目にしました。せめて私が大学で学んだ日本語教育が高校生の役に立つのであればと思い日本語指導支援に参加しました。生徒たちは放課後に集まって授業をしますが、真剣に授業に取り組み発表もしてくれます。授業後の「先生、ありがとうございました」の一言を聞くと、参加してよかったと心から思えます。