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第10回講座|文部科学省委託 令和3年度教員養成機関等との連携による専門人材育成・確保事業

第10回講座 授業研究④

12月10日(金) 15:20~16:30

担当区市(担当指導主事)

福島県いわき市(磯上 優美)

概要

いわき市では、「chantsを活用したALTとのティーム・ティーチングについて」というテーマで、第5学年の授業を提案します。本動画には、単元(8時間)の第4時の「身近な人について紹介する」という学習場面を収めています。ALTHRTとのティーム・ティーチングについて、その役割分担やchantsの活用、スモールトークによる導入場面の工夫などを話題にして、協議できればと思います。

授業者氏名
若松 彩香(HRT)
Drake Duhaylonsod(ALT)
学校名
いわき市立藤原小学校
担当学年
第5学年
使用教科書
NEW HORIZON Elementary English Course 5
(東京書籍)
単元名
「 Unit4 He can bake bread well」
テーマ
chantsを活用したALTとのティーム・ティーチングについて
講師
百瀬美帆(明海大学教職課程センター・地域学校教育センター教授)
Patrizia Hayashi(明海大学多言語コミュニケーションセンター教授)
Tyson Rode(明海大学多言語コミュニケーションセンター准教授)

事前課題

授業動画

資料

講座資料

講座アーカイブ動画

講座評価アンケートに寄せられた質問に対する回答

百瀬先生、パトリツィア先生、タイソン先生への質問

【質問1】
今回の授業のようなビンゴ活動を取り入れることがあるのですが、「目的・場面・状況」がしっかりと設定しきれず、言語活動といってよいのか疑問に思いました。言語活動ではなく、練習になってしまいます。

【回答1】
今回の授業で行ったビンゴ活動は言語活動を行う前段階の「練習」としての活動と言えます。ただし、今回の実践で示していただいたように、練習の成果を踏まえて児童と教師がやり取りをする中でその表現を応用することができますので、その段階で言語活動に発展させることができると考えられます。

【質問2】
実は、チャンツにあまり取り組んでいません。慣れてくると問題ないのでしょうが、特に初めのうちは英語表現の難しさというよりはリズムの難しさで子どもが混乱してしまいます。それよりもたくさん発音・コミュニケーションをとる時間をとるようにしているのですが、やはりチャンツは効果が高いですか?取り組んだほうがよいでしょうか?

【回答2】
チャンツは必ず取り組まなければならない活動ではありません。ただ、意味のまとまりである「チャンク」を意識させること、そして「チャンク」ごとに発音するときに生まれる音の連結や連続(リエゾン)や脱落(リダクション)に慣れる練習という観点からチャンツを取り入れることは効果が高いと言えます。リズムやメロディーに合わせることで子どもたちは自然にその音に慣れるので、単語やフレーズを単独で発音練習するよりも児童にとっては親しみやすいのではないでしょうか。初めは単語をゆっくりとしたリズムにのせて、手拍子などしながら発音してみるような工夫もできると思いますし、電子教科書にある音声教材を活用することもできます。

授業者への質問

【質問1】
単元を通した言語活動としてインタビューを設定していましたが、インタビューをする目的(教科書では紹介カードを作るなど)を、どのように設定していたのでしょうか。また、その目的が、児童の「より相手を知りたい」「自分を伝えたい」という本質的な意欲付けにつながると思うので、是非知りたいです。

【回答1】
この単元での最終目標は、自分で描いたイラストを見せながら、身近な人を紹介することです。その目標を達成するために、徐々にステップアップしながら授業を進めていますが、本時では、まずはビンゴゲームを用いた言語活動を通して、「Can you~?」「Yes, I can.」「No, I can’t」の表現にできるだけたくさん触れさせることをねらいとしています。その表現に慣れたところで、相手や自分について、さらに詳しく伝えるのにはどうすればよいだろうという、さらに高度な興味の喚起につなげていきます。実際にこの単元の終末では、カードを見せながら、積極的に身近な人について紹介する児童の姿がたくさん見られました。

【質問2】
ALTとの授業実践を見せていただいて、とても勉強になりました。普段、ALTとはどれくらい(時間・内容など)の打合せを行っているのでしょうか。

【回答2】
週1回の訪問なので、前の週に来校された時に、学校で打ち合わせを行っています。授業の流れなどについて簡略化した打ち合わせ案を、FAXで毎週、ALTに渡しています。打ち合わせが足りない部分や連絡したいことがある際には、電話やメールなどで連絡を取り合っています。